毎日シャンプーをして清潔にしているのに、気が付けば肩にフケがついていて困った、という経験ありませんか?
フケの原因には、肌に合わない頭皮ケアや、シャンプーの方法など様々ですが、誰の頭皮にもいる「マラセチア菌」と呼ばれるカビ(真菌)の過剰増殖による炎症が原因の一つであることがわかってきました。
フケは日々の頭皮ケア習慣や、カビが増えやすい頭皮環境などが原因になっていることから、フケをなくすためには単純によく洗うだけではなく、その原因を考える必要があります。
本記事では、フケの原因ごとの正しい頭皮ケアをご紹介します。
※注意
カビ(真菌)や乾燥以外にもフケがあらわれる原因となる疾患があります。本記事に記載の方法で効果を感じられない場合は、一度皮膚科を受診されることをおすすめします。
フケは古くなった頭皮の角質が剥がれ落ちたものです。頭皮はターンオーバー(新陳代謝)によって、一定の周期で生まれ変わっています。
通常のターンオーバーで剥がれ落ちるフケは小さく、日常で目につくことはほとんどありません。しかし、さまざまな要因によってターンオーバーが促進されると、頭皮がまとめて剥がれ落ちることにより、フケの量が増えたり大きいフケが目立ったりするようになります。
フケの種類は大きく分けて2タイプあります。
それぞれの特徴を以下の表にまとめました。
脂性フケ(ベトベト) | 乾性フケ(カサカサ) | |
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特徴 |
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主な原因 |
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それぞれの特徴を詳しく解説します。
皮脂が多く、べたついた頭皮に発生するのが脂性フケです。湿り気のある大きめのフケが発生します。
体質的に皮脂分泌が多い方に多く見られ、皮脂を栄養とする「マラセチア菌」と呼ばれるカビ(真菌)の一種が頭皮で過剰に増殖することで炎症を起こし、発症します。
乾燥した頭皮に発生するのが乾性フケです。粉っぽく細かい形状です。
もともと皮脂分泌の少ない乾燥肌の方に多いほか、過度に皮脂を落とすような洗髪方法や、1日2回以上の洗髪、洗浄力の強いシャンプーの使用などが原因と考えられます。
肌に合わないヘアケアアイテムを使用することで頭皮がかぶれ、フケが生じるケースもあります。製品に含まれる成分が頭皮への刺激となり、かぶれ(接触皮膚炎)やアレルギーを引き起こします。
とくに毎日使うシャンプーやリンスなどの製品はかぶれに注意が必要です。使用すると皮膚にかゆみを感じたり、赤くなったりする製品はすぐに使用を中止しましょう。
脂性フケは皮脂分泌が多い方によく見られます。
皮脂そのものは頭皮への刺激になるわけではありませんが、皮脂を栄養にする「マラセチア菌」と呼ばれるカビ(真菌)の過剰な増加や、酸化皮脂による刺激が頭皮に炎症をひき起こし、かゆみとともにフケを発生させます。
いずれも体質だけが原因でなく、不規則な生活やストレスが起因している場合もあるため、当てはまる方は生活習慣から見直してみてください。
下記2つの原因と対策について記載していきます。
フケの原因となるカビ(真菌)は誰の皮膚にも存在する常在菌で、エサとなる皮脂が多いほどより増殖します。そして皮脂を分解して産生された「オレイン酸」などの遊離脂肪酸が頭皮を刺激し、炎症をひき起こします。
皮脂を栄養にするカビ(真菌)について詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
【医師監修記事】フケ症とマラセチア属真菌
まずは、カビ(真菌)に着目して開発されたフケ対策用シャンプー・リンスを試してみるのが、最も手軽な方法といえます。
フケを防ぐ効果のある有効成分には、細菌の増殖を抑える「オクトピロックス®*(ピロクトンオラミン)」「ジンクピリチオン」や、頭皮に付着したフケを柔らかくして洗い流しやすくする「イオウ」などいくつか種類がありますが、主なフケの原因の一つがカビ(真菌)であるといわれていることから、カビ(真菌)の増殖を抑える成分「ミコナゾール硝酸塩」が配合されたシャンプー・リンスがおすすめです。
*オクトピロックス®はクラリアント社の登録商標です
ミコナゾール硝酸塩配合のシャンプー・リンスを使用する際のポイントは以下の通りです。
私たちの体は炎症を起こした頭皮を速やかに排出させるため、皮膚のターンオーバーを促進させ、通常より短い期間で角質細胞を外に押し上げていきます。短い期間に排出されたため、まとまって剥がれ落ちた状態、これがフケです。
フケは炎症を起こした頭皮がターンオーバーで排出されるまで続きます。少し様子をみてください。
ミコナゾール硝酸塩の効果を継続させるため、毎日使用します。1日おきに異なるシャンプーを使用するのはNGです。効果があらわれにくくなります。
シャンプー・リンスともにフケを防ぐ効果のあるものが望ましいですが、一般的なコンディショナーやアウトバストリートメントを併用する場合には、フケ対策用シャンプーの効果を妨げないように、毛先を中心に使用し、頭皮に付着しないようにしましょう。
上述したとおり、皮脂はカビ(真菌)に分解され刺激物となりますが、時間経過とともに酸化皮脂となると、同様に頭皮への刺激となります。
シャンプー直後も頭皮がべたついている場合は、頭皮がきちんと洗えていません。
シャンプーの度に皮脂が残らないよう、きちんと洗うことが大切です。
シャンプー前に38~39℃程度のぬるま湯で少し時間をかけて流し、その後シャンプーをよく泡立て頭皮をていねいに洗いましょう。
乾性フケについて原因と対策をご紹介します。
乾性フケの主な原因は頭皮の乾燥です。頭皮は本来皮脂分泌が多い部位のため、過度に乾燥することはあまりありません。
しかし、誤ったシャンプー習慣や、高すぎるシャワー温度などが頭皮の必要な皮脂まで奪ってしまい、過度な乾燥の原因となります。
シャンプーは1日1回を目安に行うのが基本ですが、乾燥が気になる場合は2日に1回程度に調整してみてもよいでしょう。
また、洗浄力の高いシャンプーは洗いあがりがスッキリするものの、頭皮が乾燥する原因になりますので、洗浄力がマイルドな製品が適しているといえます 。保湿成分配合の製品もおすすめです。
しっとりタイプ、うるおいタイプなどの表記を参考にしてください。
フケが気になる方にまず試してほしいミコナゾール硝酸塩配合の製品をご紹介します。ご自分のタイプに合うものを選んでみてください。
フケとかゆみを防ぎたい方にはコラージュフルフルネクストシリーズがおすすめです。
シャンプーを洗い流したあとも、カビ(真菌)の増殖を抑えられる程度のミコナゾール硝酸塩が頭皮に残る工夫がされています。
また、シャンプーだけではなく、リンスにもミコナゾール硝酸塩が配合されています。
さらに、コラージュフルフルシリーズのシャンプー・リンスにはカビ(真菌)の増殖を促す油分を配合しておらず、ミコナゾール硝酸塩によるフケを防ぐ効果を妨げません。
しっとりとした洗い上がりをお好みの方、頭皮の乾燥が気になる方は、髪や頭皮のうるおいを取りすぎずに洗う、保湿成分(トリメチルグリシン)配合のうるおいなめらかタイプをご使用ください。
敏感な頭皮にもご使用いただけます。
頭皮の毛穴に溜まった皮脂をスッキリさせたい方にはミコナゾール硝酸塩配合のコラージュフルフルスカルプシャンプーがおすすめです。一度のシャンプーでべたつきを洗い流します。洗浄力は十分ありますが、頭皮のうるおい成分を取りすぎないように処方が工夫されています。
メントール配合のため、さっぱりした使用感をお好みの方にもおすすめです。
本記事ではフケが出る原因やフケの対策法、おすすめのシャンプー・リンスをご紹介しました。
フケが発生する要因はさまざまですが、自分に合ったヘアケアを行い、規則正しい生活を送るのがフケ対策への近道です。頭皮の状態によってもケア方法は異なるため、ご自分のフケのタイプを知ったうえで、適切な対策を行いましょう。
抗カビ(抗真菌)成分ミコナゾール硝酸塩をシャンプーとリンスに配合。フケかゆみを防ぎます。